観峰館 … 東近江市の書の文化に触れる博物館

2024年3月1日

書道を習っている人は必見、書の文化に触れる博物館「観峰館」です。日本習字創立者の「原田観峰」が収集した2万5千点の書に関する貴重な資料が展示されています。また、中国の絵画や書法、日本の書や和本のほか、書道の教科書に書かれた勝海舟など偉人の言葉も注目です。それでは、観峰館について詳しく見ていきましょう。

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Contents

観峰館とは?

まず、観峰館の名称について、日本習字創立者の「原田観峰(はらだかんぽう)」にちなんで名付けられました。公益財団法人日本習字教育財団が書道文化の普及のため、「書の文化にふれる博物館」をコンセプトにつくった施設です。

そして、こちらは入口を入ってすぐにある原田観峰の「詩碑」です。習字教育の使命が綴られています。

観峰館
原田観峰「 詩碑 」

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観峰館の展示

観峰館は、入り口すぐに「特別展示室」があり「原田観峰記念室」から「本館」へという順路になっています。さらに、中庭のある「書院展示室」と「西洋アンティーク室」にさまざまな展示があります。

本館 2F 3F:「中国の絵画」「書法」

まず、入口から順路通りに行くと「山水図」などに代表される中国絵画や壁画や彫刻なども含めた中国の書を見ることができます。外から見ると、以下の写真のあたり。なお、背の高い建物が本館で2F 3Fは「中国の書の展示」です。

観峰館
「 観峰館 外観 」

孟母三遷 … 子の教育ためには引っ越しも

中国の絵画の中に「孟母三遷(もうぼさんせん)」がありました。これには、孟子の母が孟子の教育にふさわしい環境を求めて三度住居を移したことが描かれています。

「孟母三遷」とは、こんな話。まず最初は、家の近くに墓地があり葬式ごっこばかりするのでよくないと引っ越します。次に、家のそばに市場があり、孟子が商売ごっこをするのを見てこれはよくないと引っ越します。さらに、引っ越した場所は学校のそばで、学生の祭礼や儀式、礼儀作法をまねるようになり、安心してそこに住みつきました。

その是非はともかく、紀元前の時代から子供にいい環境で育ってもらいたいという親の願いがあったことがわかりますね。

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本館 4-6F:「日本の書」「和本・教科書」

さて、本館4〜6Fは「日本の書」のスペースです。江戸時代から明治にかけての「和本」や明治以降の「教科書」 が展示されています。また、中には、頼山陽(らいさんよう)、荻生徂徠(おぎゅうそらい)、大田南畝(おおたなんぼ)、佐久間象山(さくましょうざん)など日本史の教科書に出てくる人たちの書もありますよ。

観峰館
「 6Fの景色 」

書道の教科書 … 偉人たちの心に響くことば

次に書道の教科書、巻頭には当時の偉人の言葉が記されていました。例えば、勝海舟「静観」、三条実美(さんじょうさねとみ)「学習」、岩倉具視(いわくらともみ)「心正」、木戸孝允(きどたかよし)「洗心」、大久保利通 「臨池(りんち)」、伊藤博文「彬彬(ひんぴん)」など。

勝海舟の「静観」は、著書の「黙々静観」がもとになっており、冒頭は「個人の百年は国家の一年に相当するので事を急いてはいけない」という話から始まります。なお、興味のある方は青空文庫<黙々静観>にも掲載されているので、ご覧いただけたらと思います。

さらに、大久保利通の「臨池」という言葉は、王羲之(おうぎし)の書に登場する後漢の張芝(ちょうし)が池のそばで習字の稽古を続けたことからきています。また、伊藤博文の「彬彬」は、文章の外形と中身がともに備わっているようすや文化が盛んに興るようすを表しています。

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本館 1F:「中国・書の文化」

そして、順路の終盤には、中国の皇帝の「別荘」や「書斎」の復元が展示されています。この中庭の向こうには、清の6代皇帝である乾隆帝(けんりゅうてい)の書斎「三希堂(さんきどう)」、壁や床はもちろん文房具までも再現されています。

観峰館
「 中庭 」

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観峰館まとめ

展示物には作品だけではなく、「硯」など書に関わる道具の展示もありました。そのため、書道にまつわる全てが詰まった博物館と言えます。日頃何気なく書いている字ではありますが、いろいろと気づかされるものがありました。

そして、「硯と向き合い、筆と向き合い、字と向き合い、ことばと向き合い、自分と向き合うこと」こそ、書の道に通じるのかもしれませんね。

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観峰館の案内

それでは、入館案内やアクセスについて見ていきましょう。

観峰館HP

入館案内

開館時間と休館日

開館時間:9:30 – 17:00(入館は 16:00まで)

休 館 日 : 月曜日(祝日の場合は翌日)
      展示替え休館6/13~7/1・9/5~9/16、資料調査・整理のため休館11/24~2023/3/31

入館料

大人 500円、高校生 / 学生 300円、中学生以下 無料

【秋季特別展開催時】
大人 1000円、高校生 / 学生 800円、中学生以下 無料

アクセス

〒529-1421 滋賀県東近江市五個荘竜田町136

電車・バスで

JR琵琶湖線 / 能登川駅から 近江鉄道バス 八日市行き「金堂竜田口」下車 徒歩約10分

車で

名神高速道路 / 彦根ICから 西へ 約16km
名神高速道路 / 竜王ICから 東へ 約16km

*なお、駐車場は50台(無料)。

地図

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