篠山城 … 大書院が復元 丹波篠山の日本100名城

2024年1月20日

篠山城 入り口

「篠山城」は、徳川家康の命により藤堂高虎が築いた城です。しかし、堅固な城郭には二ノ丸の「大書院(おおしょいん)」が築かれたものの、天守台に「天守」が築かれることはありませんでした。なお、昭和初期に焼失した「大書院」は、2000年に復元され 一般に公開されています。

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Contents

「篠山城」について

「篠山城跡」は、1000本のソメイヨシノに囲まれ、「桜」の名所としても現在も多くの人が訪れます。また、イノシシ肉でも知られ、「ランチ」で気軽に食べらるお店が多くなっています。それでは、篠山城の歴史から見ていきましょう。

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「篠山城」の歴史

築城

もともと丹波の地は「八上城(やかみじょう)」を中心に波多野氏が治めていましたが、織田信長の命で明智光秀が攻め落としました。その後、1603年に征夷大将軍に任命された徳川家康が江戸幕府を開きます。そして、1608年になると、実の子である松平康重を常陸から八上城に移し、西国諸大名に対する抑えとして篠山城の築城を命じました。

篠山盆地の中心部の「笹山」と呼ばれる丘陵に、普請総奉行に池田輝政、縄張り藤堂高虎のもとで 築城が開始されます。その結果、1609年に15の国20の大名からの夫役もあって、わずか6ヶ月で完成に至ります。

その後

そして、篠山城完成後「松平家」が八代、「青山家」が六代にわたり城主となりました。しかし、明治維新後は「廃城令」により、「大書院」を残して取り壊されてしまいます。それから、「小学校の校舎」として、「公会堂」として利用されていましたが、1944年に焼失し すべての建物を失ってしまいます。

その後、1985年頃になって「櫓」などの復元の声が高まりますが、「櫓」や「門」などは 資料が不十分ということから「大書院」の復元に絞って検討がすすみます。そして、国や県、篠山町の一般財源のほかに寄付を募って、1996年11月に竣工し、2000年3月に新たな「大書院」の復元整備が完成することとなりました。

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「篠山城」の縄張り

大書院

「大書院」は、当時の木造住宅建造物としては 非常に大きなものでした。将軍の宿所である二条城の「二の丸御殿」にも匹敵するとも言われていることから、大名の御殿としては並外れた存在であったと想像できます。なお、1944年に焼失後、2000年に復元されました。

屋根は「入母屋(いりもや)造り」となっており、上部の「切妻(きりつま)造」の妻(三角形に見える部分)が大きいのが特徴です。また、内部は公開されており、狩野派の「屏風絵」や「障壁画」などを見ることができます。

篠山城 大書院
「 大書院 」

二ノ丸

次に、二ノ丸北側の「大書院」方向から、南向きに見た「二ノ丸」です。もともとは、「大書院」のほかにも「小書院」「中奥御殿」「奥御殿」「台所」などの建物と「庭園」がありました。また、三層の「櫓」が 1棟、二層の「隅櫓」が 5棟あり、これらをつなぐような「多聞櫓」や「門」も築かれていたとされています。

篠山城 本丸
「 二ノ丸 」

鉄門跡

幅約5m、奥行き約4.5m の櫓形式の「鉄門」の遺構です。しかし、1873年の「廃城令」により、主要な建物とともに取り壊されました。

篠山城鉄門跡
「 鉄門跡 」

石垣と堀

まずは「石垣」、見た目よりも強度に重きをおいてつくられたとされています。自然石をそのまま積み上げる「野面積み」と表面の出る石を加工して隙間を減らした「打込み接ぎ」という積み方です。なお、写真は、北側の「大手門」付近から「三ノ丸」のあった西に向いて撮ったものになります。

篠山城石垣と堀
「 石垣と堀 」

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「篠山城」の案内

「大書院」への入館案内

開館時間

9:00 – 17:00(受付は16:30まで)

*休館日は月曜日、年末年始。なお、祝日は開館、祝日の翌日は閉館。

入館料金

大人400円、大学生・高校生200円、中学生・小学生100円

【 4館共通入館券 】
歴史美術館・武家屋敷安間家資料館・青山歴史村・篠山城大書院のセット
大人600円、大学生 高校生300円、中学生小学生150円

アクセス

〒669-2332 兵庫県丹波篠山市北新町2-3

電車で

JR宝塚線 および 福知山線 / 篠山口駅から 神姫グリーンバス「 二階町 」下車 徒歩8分

車で

舞鶴若狭自動車道 / 丹南篠山口ICから 約10分

地図

るるぶ兵庫 神戸 姫路 但馬’22(るるぶ情報版 近畿7)

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