小学校教員資格認定試験②…1次試験までの勉強法

令和3年度(2021年度)の「小学校教員資格認定試験」を受験し合格した経験をもとに、試験の概要から一次試験、二次試験の詳細、合格後の手続きなどについて紹介します。そして、今回は第2回、「1次試験までの話」です。
Contents
はじめに
私は、令和3年度(2021年度)の「小学校教員資格認定試験」に合格しました。その後、令和4年1月から小学校に非常勤で勤務、4月からは常勤で勤務予定です。それでは、実際に受験し合格した経験を紹介できればと思います。
願書請求から出願まで
願書請求について
2021年度の1次試験は8月31日でしたが、願書請求の受付は5月28日まで と早い時期に締め切られました。ただ、今の時点で2022年度の詳細は発表されていませんが、ホームページを定期的にチェックしておく必要がありますね。
出願について
2021年度の出願期間は、5月21日から6月4日まででした。注意したいのは、次のように 時間がかかる可能性のある提出書類がある ことです。
・戸籍抄本(個人事項証明書)又は住民票の写し
・高等学校の卒業証明書(大学など高等学校と同等かそれ以上の証明書でも可)
小学校教員資格認定試験「1次試験」に向けて
出願を済ませると、いよいよ試験に向けてやるべきことをやるだけです。ただ、何をどれぐらい、どうすればいいのか…、情報の少ない試験だけに難しい面はあります。しかし、中途半端になってもいけないので自分なりに考えて挑みました。
小学校教員資格認定試験「1次試験」の自分なりの方針
まず、1次試験は「Ⅰ 教職教養」と「Ⅱ 各教科の指導法や基礎」の選択式 です。そして、この2つが合格ラインに達している場合に、「Ⅲ 各教科の指導法や基礎」と「Ⅳ 教職や指導全般」に関する記述式 について採点をしてもらえます。
このことから、私の場合は前者の「Ⅰ 教職教養」と「Ⅱ 各教科の指導法や基礎」に比重をおいて、勉強することに決めました。 Ⅲ や Ⅳ のせいで不合格になっても、採点結果を次に生かしたいということです。
Ⅰ と Ⅱ の勉強
Ⅰ の教職教養は、教育原理や教育史、教育心理と教科を除くあらゆる内容が範囲です。なお、「Ⅱ 各教科の指導法や基礎」は、指導法については学習指導要領の理解、基礎は各教科の基礎学力が必要になります。
また、Ⅱ については、10教科から6教科の選択(音楽・図画工作・体育のうち2教科必須)。私の場合は、苦手な音楽と家庭科は避けて、国語・社会・算数・外国語・体育・図画工作の6教科を選択する予定で、保険として生活を加えた7教科を勉強 することにしました。
暗記内容の攻略
ただ、理解する以前に一定の暗記が求められるのは間違いありません。しっかり暗記するために実行したのが パワーポイントでの暗記シート作成 でした。次のように重要な文章を打ち込んで隠しておき、クリックするとオレンジ色のブロックが消えるようにしました。

さらに、「教育基本法」から「学校教育法」、各教科の「学習指導要領」の主要な部分など、試験の対象となるあらゆる範囲のシートをつくり、結局30項目で合計300ページほどになったと思います。パソコンでつくり、スマホでも見られるようにして、スキマ時間を利用しました。
バランスよく継続して学習するために
しかし、300ページものシートをつくったものの、やらなければ意味がありません。なんとなくやっていては、非効率になりそうだったので、エクセルで管理 しました。
その日の学習量がわかるよう「1日に取り組んだ項目数」をグラフに、また項目によって間隔が空きすぎていないかをチェックするため「各項目に取り組んだ1日平均値」もグラフ化。さらに、「過去問の演習履歴」や「問題集の演習履歴」もあわせて書いておきました。

使用した教材
ここまでが暗記の対策でした。さらに、理解のほうもすすめていく必要があったので、教職教養の範囲は「教職教養の要点理解(2023年度版 Twin Books完成シリーズ1)」を、教科のほうは「これだけ覚える 教員採用試験小学校全科 ’23年版 (2023年版) (合格のLEC)」を使いました。
また、理解度をチェックする演習も必要となるので、問題集としては「教員採用試験対策 問題集 教職教養 2023年度版 (オープンセサミシリーズ)」の必要な部分を抜粋して学習しました。
なお、シリーズはバラバラですが、深い意味はなく書店で見て気に入ったものを選びました。他には、「教員採用試験 教職教養らくらくマスター 2023年度」などらくらくマスターシリーズも人気があるようですね。
Ⅲ と Ⅳ の勉強
Ⅲ と Ⅳ は記述式のため、過去問を解いても自己採点では客観的な見方ができません。もし、見てもらえる人がいるなら、見てもらうといいですね。
私の場合は、Ⅲ は自分で過去問を演習するのみ、Ⅳ のほうも「教育論作文 [2021年度版] (教員採用試験αシリーズ)」を読んで演習しましたが、いずれもさほど勉強をせず不安のあるまま試験当日を迎えてしまいました。なお、Ⅲ は当日10教科から1教科を選びますが、国語、社会、算数を想定していました。
教員採用試験対策 問題集 教職教養 2023年度版 (オープンセサミシリーズ)
まとめ
・願書提出期間が早いので要注意。
・1次試験は Ⅰ と Ⅱ に比重をおき、Ⅲ と Ⅳ を採点してもらうことを優先。
・暗記部分は多かったものの、パワーポイントを利用して対応した。
・日々の学習が計画通りすすむようにエクセルで管理した。
・Ⅲ と Ⅳ は、十分な対策ができないままだった。
「小学校教員資格認定試験」の関連リンク
小学校教員資格認定試験関連
・小学校教員資格認定試験①…試験の概要
・小学校教員資格認定試験③…1次試験当日
・小学校教員資格認定試験④…試験の難易度
・小学校教員資格認定試験⑤…2次試験の勉強法
・小学校教員資格認定試験⑥…2次試験当日
・小学校教員資格認定試験⑦…合格から教員免許取得まで
・小学校教員資格認定試験⑧…モチベーションアップ
ディスカッション
コメント一覧
はじめまして。
今年受験予定なのですが、外国語につまづいています。
勉強法を教えて下さい。
はじめまして、コメントありがとうございます。
外国語を選ばれる予定ということですね。役に立つかわかりませんが、勉強法を少しだけ書いてみます。
一次試験の前半は、他の科目同様に穴埋め形式にして、指導要領や指導要領解説の重要だと思えるところを中心にひたすらおぼえました。
ただ、「外国語」と「外国語活動」に分かれているので、混同しないように気をつける必要がありました。
一次試験の後半は、高校や大学の受験勉強のイメージで勉強をすすめ、大学受験用の教材を使いながら、過去問や教採の問題、難関私立高校の問題などでチェック。
二次試験については、国語や社会を選択することを想定していたのですが、各科目の問題を見て書きやすそうに感じた外国語を選択。日本語で解答する問題は結論から理由を書くイメージで、英語で解答する問題は文法的な間違いがないように書くようにしました。基本的には大学受験用の教材を使って勉強しましたが、英作は英検用のものもいいかもしれません。
とくに英語は各自の現状に合わせた勉強が効果的なので、自分なりの勉強法を見つけたり英語にどれだけ時間を割くのかを調整することがポイントになりそうですね。
少し返信が遅くなりましたが、よろしくお願いします。