仮親 … 江戸時代からの仮親制度から学ぶべきポイントは?

2021年10月21日

「 核家族化 」「 ワンオペ育児 」「 現代の人間関係 」など 表面的には人付き合いがあっても、現代は実質的には孤立している時代かもしれませんね。 江戸の「 仮親 」制度は、幼子の子育てから反抗期の子育てまでの 何かヒントにはならないのでしょうか?

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「 仮親 」とは?

「 かつては多くの大人が、一人の子を仮の( 擬似的な )親子関係を結んでいた。」というのは、江戸文化研究者である 田中優子さん の言葉。 朝日新聞の「 折々のことば 」に掲載されていたものです。 現代にも参考になることはありそうですね。

「 仮親 」の意味

調べると「 かりに親の役をする人 」「 養父母 」などと書かれていますが、親がいないために 代わって親の役をする人のことではありません。 親がいながらも、なんらかの接点によって「 ○○ 親 」と言われる人たちのことですね。

「 仮親 」の例

帯   親 … 妊娠5ヶ月の祝いに「 帯 」を巻いてくれる
取り上げ親 … へその緒を切る
行き合い親 … 赤ちゃんを抱っこして外に出た時、最初に会った人
乳   母 … 母親以外に乳を与える
拾 い 親 … 丈夫な子供のいる家の前に 形式的に捨てられた子を拾って預かる
名 付 け 親 … 名前をつける

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現代の問題点と 「 仮親 」は参考にならないかどうか

江戸時代には さまざまあった仮親ですが、そのままそっくり現代に当てはまるかというと、そういうわけにもいきません。

現代の問題点

世の中が開けてきていたり 情報化も進んでいるので、子供に対する親の影響は 小さくなっているようにも思えます。 ところがそれ以上に、核家族化や人付き合いの表面化によって、実質的な「 親と子の影響は強くなっている 」とも考えられますよね。

さらに、日本の「 無宗教化 」も影響しています。 宗教の影響力が強ければ、一定のマナーやモラルは親の言葉からではなく 宗教により身につくこともあるかもしれません。 こういった面からも、親と子の直接的な影響力は大きくなっていると言えます。

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「 仮親 」の知恵

実の親と子は、もちろん両親とその子 1人です。 しかし、1日中、1年中、同じメンバーで同じ役割では、摩擦が出やすくなります。 そうすると、「仮親」が有効なのでしょうね。

「 帯親 」のおばさんが元気よく挨拶する人なら、しっかり挨拶することを 心がけるようになるかもしれません。 名付け親のおじさんにバッタリ出会って、近況を尋ねられるかもしれません。

こういう方々が地域にいれば、いや、遠くても大丈夫ですね。 今どきは電話もメールもありますから、遠くても成長を見守ってくれるおじさんやおばさんに 暖かい声をかけてもらえるといいですね。

我が家の場合

我が家では、子供たちの成長を期待して見てくれている「 親類 」がいます。 せっかく期待してくれているので、この「 親類 」はこういうことに注目しているなど、それぞれの「 親類 」に テーマをつなぎ合わせていくのもいいかもしれませんね。

また、部分的には「 保育所の先生 」や「 習い事の先生 」も 仮親 の役割を果たしてくれているように思います。 リアルで出会う「 心ある大人 」は貴重な存在ですね。

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「 江戸時代 」の子育て書

現在は、戦後70年以上を経過し安定した時代です。 歴史上でいうと、最近の安定した時代は 250年以上も幕府が続いた江戸時代ですよね。 以外にも「 令和の時代 」は「 江戸時代 」に学べることも多いかもしれません。

江戸の子育て十カ条 / 小泉吉永著

仮親 江戸の子育て十カ条
「 江戸の子育て十カ条 」

「仮親」とは少し違いますが 「 江戸の子育て十カ条 ― 善悪は四歳から教えなさい 」では 勘当されそうになった子供に「 まあまあ私の顔に免じて … 」という 近所の人の存在の重要性を示しています。 昔から、身内だけでなく 他人の存在は教育に効果があったようですね。

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和俗童子訓 / 貝原益軒著

仮親 養生訓・和俗童子訓
「 養生訓 ・ 和俗童子訓 」

貝原益軒の「 養生訓・和俗童子訓 ( 岩波文庫 ) 」です。 とにかく、項目は細かく 今でも生きる教えはたくさんあります。 もし、「 江戸時代の教育 」に興味を持たれた方がおられましたら、じっくり読んでみるのもいいかもしれません。 各項目は短いので、読みやすいですよ。

【 貝原益軒 】
1630年、筑前国福岡藩士のもとに生まれる。
18歳で福岡藩に仕えたのち、浪人となり藩医として帰藩。 さらに 京都で本草学や朱子学などを学ぶ。 長く藩に尽くし役を退いたあとに、『 養生訓 』など数々の著書を遺した。 その著書などには次のような名言がある。
「 心を平らにし、気を和やかにす。 これ身を養い、徳を養うの工夫。 」
「 知って行わざるは、知らざるに同じ。 」
「 古人、わざわいは口より出でて、病は口より入ると言えり。 口の出し入れ常に慎むべし。 」
「 自ら楽しみ、人を楽しませてこそ、人として生まれた甲斐がある。 」
「 人の礼法あるは水の堤防あるがごとし。 水に堤防あれば反乱の害なく、人に礼法あれば悪事生ぜず。 」 など

江戸の教育力 ( ちくま新書 )

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